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高山病について

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高山病とは

高い山に登ると高山病になるリスクがあることは知られていますが、実際にはどのような症状で、何が原因で引き起こされるのでしょうか。
そもそも、どのくらいの高さから「高山」と呼ぶのかご存知ですか?

高山病を高度別に見た場合、5800m以上を「超高所」、3500~5800mを「高高所」、2500~3500mを「高所」、そして1500~2500mを「準高所」と呼びます。
準高所では通常高山病になることはなく、高山病の発症率が上がっていくのは高所からです。
標高が高い山では、外気に含まれる酸素が減ってしまうため、体内に入る酸素も少なくなります。
個人差がありますが、この状態のまま放置した場合、高山病を発症すると言われています。

高山病の主な症状としては、頭痛や吐き気、めまいなどがあり、ひどい場合には肺水腫や脳浮腫に悪化する恐れもあります。
高山病の初期症状は、必ずしも痛みが伴うというわけではありません。
ボーッとしたりふわふわする「山酔い」という状態になる可能性もありますので、周りから高山病を発症していると気づかれにくいケースも多いようです。

高山病のときの体内の状態

体内がどれくらい酸欠になっているか、測定して数値化したものが「動脈血酸素飽和度」です。
低地での動脈血酸素飽和度(SpO2)の正常値は96~100%とされており、90%を下回ると在宅酸素療法を行います。
高山病になるのは山の高さだけが要因になるのではなく、1日にどれだけ高度を上げたかという高度上昇量もSpO2に関係しているとされています。

高山病になるタイミングは人によって様々で、運動中や睡眠中、目覚めたときなどが多いです。
また体調によっても左右されますので、「こんな人が高山病になる」という明確な答えは分かっていません。

高山病対策をするには

登り方についてですが、登山を始めて初日に寝る場所の高度は2500mより低い位置にすること、さらに高度2500mを超える場所では、寝る場所の高度は前日比500m未満にする、ということです。
高度が上がるほどに体力が落ちてしまいますので、高い位置での長時間の登山は人の体力を著しく奪います。
そのため無理はせず、ゆっくりと行動することが効果的な高山病対策になります。

また、高山病になった人の多くは脱水症状を引き起こしていることから、水分補給はしっかりと行いましょう。
これは、高所では湿度が低く、呼吸数も多くなるため、本人が気づかないうちに脱水状態に陥る危険性があるためです。
さらに高所では平地よりもエネルギーを消費しますので、エネルギー補給も忘れずに行ってください。
高山病の根本的な原因は酸素不足なので、高所では意識的に呼吸をするように心がけましょう。